紅 口紅 について今日は考察してみよう。
紅ってイメージすると、
それは日本のしかも江戸時代くらいの
女性が浮かびあがる。
そこまで私の中ではタイムスリップしてまう。
江戸時代の女性はどんな化粧をしていたのだろうか。
江戸時代後半に京都で発行された
化粧本『都風俗化粧伝』は化粧の指南書。
口を小さく見せる方法、唇を薄く見せる方法また
紅の濃さ(今でいうおすすめリップカラー)
のアドヴァイスなどが記載されている
当時(封建社会)は口が大きく、唇な厚ぼったい
女性は自己主張が強い、品がないとされていて、
小さく薄い唇が美しい条件の一つであった。
そして紅であるが、
紅花から採取したものが紅であり、
とても高価なものであった。
ちょっとお江戸の女性になったつもりで。
edo子
「最近いい紅見つけた?
私さ、唇が大きいから良い紅探すの大変で〜』
エド美
『あーわかるー。しかもさ良い紅って高いよね。
金一匁、紅一匁っていうくらいだし。。。
でもあの純度の高い、
赤い色素だから出る、玉虫色のエフェクト。
めっちゃ綺麗じゃん、
だからそれはそれで納得なんだけど、
でも自分では高すぎ無理〜』
edo子
『あっ、そうそう、そういえば、最近でた
”都風俗化粧殿” にさ紅テクあった!!
なんかさ、まず下唇に墨を塗り、
その上に紅を重ねるらしいよ。
そしたらいい感じに緑色の輝きが出るみたい。
玉虫色までじゃないけど、
緑色の輝きもなんかオシャレな感じでおすすめ!!
なんだって。
しかも安いじゃん。あのテクやってみようかな』
エド美
『何それーウケるんだけど。
だけどそーいえば緑の輝きしてる遊女見かけたかも。
そのテク流行ってるんだ。
いいね。墨でやってみよ〜』
って感じでしょうか。
当時の浮世絵には、
緑色の唇をした女性が描かれている。
そうしたお江戸トレンドから
現代に戻ってくると、
そのお江戸テクニックは今なお顕在です。
唇の真ん中や口角に黒をつけることで、
唇が締まって見えたり
ニュアスがアップしたりとシックな仕上がりに。
そして、黒のグロスや口紅は時々発売されます。
(もちろんシャネルでも発売されてます(限定で))
江戸時代であろうとも、令和であろうとも
女性が美しくなるための美容ネタは尽きない。
時代背景がでトレンドや
製品の移り変わりはあるものの、
テクニックが一緒ってなんか、
江戸時代の女性に親近感わきますね。
浮世絵にも顔のバランスからみると異様に
小さい唇のサイズに緑色の口紅をした遊女が
結構な頻度でいますから、
チェックしてみてくださいね。
ちなみにこの紅の採取方法や紅色はとても東洋的。
私をシャネルに採用してくれた、
初代グローバルメイクアップクリエイターの
ドミニクモンクルトワさん(シャネルが生前最後に採用したメイクアップクリエイター)は
この日本の紅からインスピレーションを受け、
3色の紅オマージュ口紅をローンチしたことがあった。
このコトは当時とても話題になり、
NHKが特集をしたくらい。
シャネルに入社してすぐにドミニクさんから、
日本の紅を学びなさいと言われ、
焦ってお江戸時代の化粧を調べ、
日本人のおしゃれさと細やかさに
驚いたことを今でも鮮明に覚えている。
なぜなら、当時の私はあの浮世絵に描かれて
いる女性を美しと全く思っていなかった。
不思議な絵。という認識くらい。
だが、時代背景や当時の文化などを
知ると、お江戸女性がその時代に
試行錯誤しながら、
化粧を楽しんでいたんだなぁと
分かると、なんだか
現代女性と変わらない
女心が垣間見えて、
途端に
浮世絵の女性の絵が活き活き見えたのです。
フランス人に教えてもらった日本の美の歴史。
他にもお江戸女子の美容方法はたくさんありますが、今日はこのあたりで。
Make up is fun /Beauty is power
5.cinq.